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Tuesday, August 3, 2021

ボクシング入江聖奈「逆上がりもできない運動音痴」努力で掴んだ金メダル - ニッカンスポーツ

<東京オリンピック(五輪):ボクシング>◇3日◇女子フェザー級決勝◇両国国技館

ボクシング女子フェザー級の入江聖奈(20=日体大)が金字塔を打ち立てた。決勝で19年世界選手権覇者のネスティー・ペテシオ(フィリピン)に5-0で判定勝ちし、日本勢では64年東京の桜井孝雄、12年ロンドンの村田諒太に続く3人目の金メダリストに。ロンドンから採用された女子で日本から初出場し、一気に頂点をつかんだ。鳥取県出身としても初の金メダリストとなった。今大会の日本女子の金メダルは9個となり、過去最多の04年アテネに並んだ。

   ◇   ◇   ◇

「あなたが10才の時のゆめ 世界一のボクシング選手になって心も体も強くなりたいというゆめに向けてがんばっていますか」。10年前、10歳の入江は半分成人式の「20歳になった自分へ」で、そう書いた。

10年後、国技館で君が代を聴きながら、思っていた。「世界一になったんだなあ」。激闘を終えて所々赤く腫れた顔には、涙が光っていた。「気づいたら表彰台にいて…」。日本女子に新たな歴史を刻んだ決勝は、記憶も飛ぶ激闘だった。

準決勝に続き、X-JAPANの「紅」で入場した。トレードマークの笑顔だが「顔は引きつってて、無理やり」。ゴングとともに「負けない自信がある」得意の左ジャブを突くが、強引なクリンチから強打を放つ世界女王と一進一退。1回を5-0で取るが、2回は劣勢。最終3回もぶれずに基本に忠実なワンツーを打ち込み、採点を待った。

「ブルー」と聞こえると、準決勝に続き、準決勝以上のジャンプ。大好きなカエルのように跳ね、「今日は(師匠の伊田会長から)『トノサマガエル作戦』と。意図はわからない。でも、今日だけは殿様で!」とにこっと喜んだ。

「逆上がりもできないくらいの運動音痴の私でも、努力を諦めないなら何かをつかむことができると教えてあげられたのかな」。小2でボクシング漫画「がんばれ元気」に衝撃を受け、グローブを握った。ただ、才能はなかった。支えたのは努力。ジムの近くの標高263メートルの鳥取城を駆け上がり、米子市の砂浜を走った。冬のカザフスタンでの国際大会では、氷点下13度の中をTシャツ一枚でジョギング。ダウンジャケットを着る地元住民から驚かれた。走り終わると顔が凍っていた。その積み重ねで、心拍数でマラソン選手並みの37を記録したこともある。

中学1年の9月、東京開催が決まった。「自分が出ると」と豪語した。鳥取県には中国大会に出れば御の字の選手しかいないのに…。本気にしない周囲に、地方大会で優勝後に「五輪に出るから通過点なんだ」と言えば笑われた。ただ、自分は「世界一」になることを疑うことはなかった。

20歳の目標を達成し、パリ五輪での2連覇を目指すかと思いきや…。

「有終の美で終わりたいと思っていたので。大学まででボクシングはやめるつもり。カエル関連の就職先が見つからないので、ゲーム会社に就職したい」

今後は聞き手が驚いてジャンプしそうな願いで、新たな「夢」を描いた。【阿部健吾】

○…準決勝、決勝と入江が入場曲に選んだのはX-JAPANの「紅」。日本代表合宿でウエルター級の鬼頭が口ずさんでいた曲だ。今大会には入江と今日4日に準決勝が控えるフライ級の並木の2人が出場したが、5月の世界最終予選が中止になり、ライト級の浜本、鬼頭、開会式に出演したミドル級の津端が戦わずして道を絶たれた。仲間の思いも背負った入江は「夢絶たれても、私たちのためにパートナーをしてくれた。ありがとうを伝えたい」と感謝した。

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