東京オリンピックは4日、新競技スケートボードの女子パーク決勝が有明アーバンスポーツパークであり、四十住さくら(19)が金メダルを獲得した。開心那(12)は銀、イギリスのスカイ・ブラウン(13)が銅だった。
開は、1936年にフランスのボート代表ノエル・ヴァンデルノットさんがメダルを取って以降で最年少の五輪メダリストとなった。表彰台に上がった3人の合計年齢はわずか44歳だった。
開はまた、日本の夏季オリンピック代表選手で、1968年メキシコ大会に出場した競泳の竹本ゆかりさんを抜いて最年少にもなった。
世界選手権銀メダリストの四十住の金メダルで、今大会の日本の金メダルは20個となった。
大技を2回成功
競技は、複雑な起伏のあるくぼ地状のコースで、空中技のレベルの高さや演技のダイナミックさ、独創性などを競った。各選手3回ずつ演技をし、最高得点で順位を決めた。
決勝には午前の予選を勝ち抜いた8人が臨んだ。平均年齢17歳で、互いに声援を送ったり、失敗の後にはなぐさめたりするなど、強い仲間意識を示した。
四十住は1回目、空中で1回転半する大技540を2回成功させ、60.09の高得点を出した。結局この得点を上回る人は出なかった。
開は2回目に、空中でボードを回転させる技を決めるなどし、59.04を挙げた。
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3回目も同じ技に挑戦
予選を2位で通過したブラウンは、1、2回目を失敗。最後の演技を始める時点で4位だった。
このランでブラウンは高い成熟度を見せ、前の2回で失敗していたキックフリップ・インディー(空中でボードを蹴って回す技)に成功。56.47を出し、それまで3位だった岡本碧優(15)を抜いて、メダル圏内に入り込んだ。
ブラウンはミスなく演技を完了して大喜び。父ストゥーさんも感激した様子を見せた。ただ、予選1位だった岡本がまだ最後の演技を残しており、ブラウン親子はメダルをイギリスに持ち帰ることができるのか、どきどきしながら待つしかなった。
岡本は世界ナンバー1の実力者。しかし3回目の演技途中でボードから落下し、ブラウンの3位が決まった。岡本は4位だった。
ブラウンは涙を抑え切れず、ライバルたちと抱き合った。ストゥーさんはブラウンを抱き上げた。
大けがを乗り越え
表彰式ではマスクを着けたブラウンだったが、表彰台の上で銅メダルを受け取った時に満面の笑顔だったのは明らかだった。
次に何をしたいかと問われると、「友だちで集まって、パーティーをする!」と答えた。
ブラウンは昨年5月、練習中に斜面と斜面の間に落下。頭蓋骨にひびが入り、左腕と左手首を骨折した。心臓と肺も傷ついた。「生きているだけで幸運」(ブラウン)ということから考えると、今回の成績はいっそう価値あるものだ。
ブラウンは五輪予選の前にも転倒し、腕を骨折した。しかし防護具をつけて出場し、優勝した。
BBCのスケートボード・コメンテーターのティム・ワーウッドさんは、「素晴らしかった。四十住さくら、すごいランだった。なんとハイレベルなスケートボーディングだったか。見事というしかなかった。開心那はたった12歳だ。(イギリスでは)宝くじを合法的に買うことさえできない」と話した。
ブラウンについては、「13歳で50歳のような落ち着きを見せた。1回だけでなく2回失敗した後、3回目でもう1度挑戦するのは、強じんな精神あってのことだ。彼女が13歳でそれをやってのけたなんて驚異的だ」と語った。
【東京五輪】 スケートボード、日本女子が金銀独占 銅は日本人の母をもつ英ブラウン - BBCニュース
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