第103回全国高等学校野球選手権大会は29日、阪神甲子園球場で第15日を迎え、全国制覇をかけた決勝戦(14時開始予定)で智弁和歌山(和歌山)と智弁学園(奈良)の“智弁対決”が実現する。試合に先立ち、予想されるスターティングメンバーから見どころを探る。 【表】甲子園のトーナメント勝ち上がり表 夏の甲子園初めての決勝進出を果たした智弁学園は、投打のバランスが取れた厚い戦力層で試合を制してきた。投手陣は、左腕・西村王雅と右腕・小畠一心のWエースが抜群の安定感を誇る。3試合に先発した西村は、24イニングを投げ、失点2。小畠は全5試合(うち2先発)に登板し、21イニングで同じく失点2にまとめており、ともに打たせて取る投球スタイルで打者を翻弄している。 5試合で28得点の打線は、試合ごとに流動的な打順を組んでいる。打撃好調の選手も多い中、1年生から智弁学園の4番を務めた前川右京は、2、3回戦で2戦連続本塁打を放つなど打率.389(18打数7安打)、2本塁打、7打点と期待通りの活躍。チームの主将を任され、不動の4番に座る山下陽輔も、打率.412(17打数7安打)、4打点を挙げており、走者を置いた場面で中軸を打つ2人に打席を回したいところだ。その他にも、チームトップの打率.476(21打数10安打)、4打点をマークしているにも森田空や、3回戦の日本航空戦から1番を打つ垪和拓海、岡島光星も打率3割超と強打の選手が数多く名を連ねている。 今大会の戦績 1回戦:10-3 倉敷商(岡山) 2回戦:5-0 横浜(神奈川) 3回戦:7-1 日本航空(山梨) 準々決勝:3-2 明徳義塾(高知) 準決勝:3-1 京都国際(京都)
スタメン選手紹介(準決勝のメンバー)
1番(一)垪和拓海(3年) 打撃成績:4試合、打率.364(11打数4安打)、1打点 背番号「12」、右投右打の外野手兼一塁手。地方大会直前に左手中の骨折に見舞われ、甲子園でも2回戦までベンチスタートだったが、3回戦の日本航空戦で1番に抜擢。3安打1打点、全5打席出塁と結果を残し、以降はチームの核弾頭を担っている。 2番(中)森田空(3年) 打撃成績:5試合、打率.476(21打数10安打)、4打点、2盗塁 背番号「8」、右投右打の外野手。甲子園では2、5、6、7番とあらゆる打順で起用されているが、全5試合で安打を放ち、チームトップの打率.476をマーク。準決勝では、中堅守備でも頭上を襲った打球を好捕するなど走攻守に渡る活躍を見せている。 3番(左)前川右京(3年) 打撃成績:5試合、打率.389(18打数7安打)、2本塁打、7打点 背番号「7」、左投左打の外野手。世代屈指のスラッガーは、全チームトップの2本塁打、7打点を記録。準決勝・京都国際戦こそ安打がなかったが、持ち前の打棒を相手投手の脅威となるだろう。 4番(三)山下陽輔(3年) 打撃成績:5試合、打率.412(17打数7安打)、4打点 背番号「5」、右投右打の三塁手。主将も任される不動の4番打者は、4打点と勝負強さを発揮。強打に加えて選球眼も良く、今大会は5四球を選び、いまだ三振ゼロとなっている。 5番(遊)岡島光星(3年) 打撃成績:打率.333(21打数7安打)、1打点 背番号「6」、右投左打の遊撃手。今大会は1、2、3、5番を打ち、5試合すべてで安打を記録。準々決勝・明徳義塾戦では、値千金のサヨナラ打を放った。 6番(二)中陳六斗(2年) 打撃成績:2試合、打率.000(5打数無安打) 背番号「17」、右投右打の二塁手。準決勝・京都国際戦で初めてスタメンに抜擢。打撃では無安打となったが、二塁守備では自慢の好守で小畠の完投勝利をアシストした。 7番(捕)植垣洸(3年) 打撃成績:5試合、打率.267(15打数4安打)、3打点、1盗塁 背番号「2」、右投左打の捕手。チームを支える扇の要は、今大会も西村、小畠の好投を演出。3回戦では、ダメ押しの2点タイムリーを含む2安打を放つなど攻守に欠かせない存在となっている。 8番(投)小畠一心(3年) 投手成績:5試合(21回)、奪三振15、与四死球3、失点2、防御率0.86 打撃成績:5試合、打率.167(6打数1安打)、1本塁打、3打点 背番号「10」、右投右打の投手。全5試合に登板し、先発した2試合では、バットの芯を外すツーシームを軸とした投球で、ともに完投勝利を記録。準決勝では自ら決勝3ランを放つなど決勝進出の立役者となった。 9番(右)谷口綜大(3年) 打撃成績:5試合、打率.071(14打数1安打)、1盗塁 背番号「9」、右投左打の外野手。今大会は1安打と打撃面で苦しんでいるが、チーム1の俊足として相手投手にプレッシャーを与えている、 (投)西村王雅(3年) 投手成績:3試合(24回)、奪三振14、与四死球8、失点2、防御率0.75 打撃成績:打率.222(9打数2安打)、1打点 背番号「1」、左投左打の投手。1年生から甲子園の舞台を経験している左腕エースは、3試合に先発し、24イニングでわずか2失点と緩急自在の投球で打者を翻弄。準決勝では登板機会はなく、決勝戦の先発が有力視される。 (一)三垣飛馬(2年) 打撃成績:3試合、打率.222(9打数2安打)、2打点 背番号「3」、左投左打の一塁手。1回戦の倉敷商で2打点を記録した。しかし、3回戦の守備機会で打者走者と接触。以降は欠場が続いている。 (二)竹村日向(3年) 打撃成績:打率.364(11打数4安打) 背番号「4」、右投右打の内野手。今大会は打率.364と打撃好調を維持。準々決勝では1打席目の後に途中交代となり、準決勝ではベンチスタートだったが、8回から二塁守備に就いた。
ベースボールチャンネル編集部
【智弁対決】智弁学園のスタメン、見どころ、注目選手は?【夏の甲子園2021決勝戦展望】(ベースボールチャンネル) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
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