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Wednesday, August 4, 2021

12歳最年少の開心那が銀メダル 世界歴代年少7位12歳343日 結果、年齢よりも「格好いいかどうか」 - スポニチアネックス Sponichi Annex

東京五輪第13日 スケートボード女子パーク ( 2021年8月4日    青海アーバンスポーツパーク )

<東京五輪 スケートボード・パーク>銀メダルを獲得した開心那(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ

 女子パークは四十住(よそずみ)さくら(19=ベンヌ)が60・09点で初代女王に輝いた。12歳の開心那(ひらき・ここな、WHYDAH GROUP)は銀メダルを獲得し、大会4日目に女子ストリートを13歳で制した西矢椛(もみじ、ムラサキスポーツ)を超えて日本史上最年少メダリストとなった。日本女子の五輪ワンツーは初。世界ランキング1位の岡本碧優(みすぐ、15=MKグループ)は4位だった。新競技のスケートボードは男女ストリートと合わせて3種目を日本勢が制し、新たなお家芸の地位を確立した。

 メダルよりも、格好良く滑れたかどうか。過ごした年月の長さよりも、どう過ごしてきたか。日本の五輪史上最年少メダリストになった12歳343日の開は、大人たちから矢継ぎ早に飛ぶ質問に「あんまり年齢とか気にしていないです」「暑かったです。(セレモニー用に着た)長袖でむちゃくちゃ暑いです」と本音を素直に表現。まだティーンエージャーにも届いていないニューヒロインが誕生した。

 ライバルたちが540などのエア技で高得点を叩き出す中、体重の軽い開は滑走のスピードや高さが劣る。その分はコースの縁で車輪の金具を滑らせるグラインド系の技でカバー。決勝では1本目から得意の「ノーズグラインド」で独特のガリガリ音を響かせ58・05点を記録。2本目はさらに難度を上げて滑りきり「あの点数(59・04点)が出て凄くうれしい。(メダル争いは)意識していない。自分の滑りができればいいなと思っただけ」とさらりと答えた。

 開が生まれた08年8月と言えば、北京五輪の開催年。今大会にも出場した体操の内村航平や飛び込みの寺内健が真夏の祭典で活躍した後に生を受け、5歳でスケートボードを始めた。初めはおっかなびっくり。しかし次第にのめり込むと、1日4、5時間の練習は当たり前に。骨折や頭を打っても練習を続けた。金メダルとはわずか1・05点差。それでも「日本人が金を獲ってくれて凄くうれしい。(銀メダルは)凄く重いです。今までの中で一番重い。びっくりしてます」と話した。

 3年後のパリ五輪は15歳、28年ロサンゼルス五輪も19歳で迎える開。無限の可能性が広がるが、今後の競技人生については「何にも考えてないですね」とあっけらかんとして言った。目指しているのは「世界一格好いいスケーター」。近づけたか?の質問には、この日一番の笑顔で「はい!近づけたかなと思ってます」とうれしそうに答えた。

 【開 心那(ひらき・ここな)】☆生まれとサイズ 2008年(平20)8月26日生まれ、北海道倶知安町出身の12歳。1メートル46、34キロ。苫小牧青翔中1年。

 ☆名前の由来 ココナツ。南国好きの母が付けた。

 ☆競技歴 5歳でスケートボードを始め、苫小牧市のスケート教室や札幌市のHOT BOWL skate parkで技を磨く。18年世界選手権で7位。19年日本選手権優勝、19年デュー・ツアー3位。五輪予選対象外の世界的なプロツアー・VANSシリーズでは19年フランス大会で優勝。

 ☆プレースタイル 板の金具でコース縁を滑るグラインド系トリックが得意。バリエーション豊富で完成度も世界トップレベル。一方で苦手とする空中技も「人とかぶらない」という自身のスタイルを貫く。

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