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Saturday, December 30, 2023

【快勝!井上尚弥】「グローブに何か仕組まれているのではないか」息子の目の前で怪物に瞬殺された伝説王者陣営が不正を疑った「納得の理由」(森合 正範) - 現代ビジネス

2023.12.29

いまや世界中のボクシングファンの注目を集める井上尚弥選手。対戦相手たちの証言を元に、その強さの秘密、闘うことの意味について綴った『怪物に出会った日 井上尚弥と闘うということ』(森合正範著)が、3万部越えのベストセラーとなっている。

26日にマーロン・タパレスとの激闘を制した井上尚弥。その快勝をたたえ、ここにアルゼンチンの英雄、オマール・ナルバエスとの「伝説となった一戦」(2014年12月30日)をナルバエス自身が振り返る章を特別再掲する――。

 vs.オマール・ナルバエス(アルゼンチン)

2014年12月30日 東京・東京体育館 2ラウンド 3分1秒 KO
          WBO世界スーパーフライ級王座獲得
                            井上の戦績 8戦全勝7KO

前編記事【一家の「晴れ舞台」が開始30秒で地獄に…生涯初のダウンを喫した絶対王者が告白する「井上尚弥のヤバすぎるパンチ」の軌道】

10月26日発売の本格ノンフィクション

「井上と私の間に大きな差を感じたんだよ……」

長い長い三分間が終わった。

コーナーに戻り、椅子に座る。

「インターバル中はここから新しい試合が始まると、ポジティブに考え直すことができた。さらに四、五、六ラウンドくらいのことも想像していたんだ」

第二ラウンド。

挑戦者は手を緩めない。オマールも前に出るが、右ボディーを食らうと、その後はワンツー、ワンツーの連打が顔面へ飛んでくる。

一分三十秒過ぎ。オマールは反撃とばかりに思い切って前に出て、右フックを放った。躱されたと思ったら、気付いたときには左膝をついていた。コンパクトな左フックを浴びていた。井上の狙い澄ましたカウンターだった。三度目のダウン。

カウント七で立ち上がった。

圧力をかけてくる井上。オマールは後退してロープ際に追い込まれた。挑戦者の左、左、右のパンチが顔面を襲う。オマールは必死になって顔をガードで固めると、空いた腹に左が飛んできた。なんとか堪(こら)える。まったく同じコンビネーションの顔面へ左、左、右から、左ボディーが二度続いた。二回目の左ボディーはえぐられるような痛みだった。もう耐えられない。一瞬の後れとともに、オマールは顔を歪め、崩れ落ちた。そのまま正座のような体勢になった。レフェリーのカウントが進む。

立てない……。カウントは十を数えた。

二回三分一秒、KO負け。

四年半温めたベルトを手放すときがやってきた。

「最後はもうこれ以上続けても無理だなという諦めだった。なので、続けなかった。立てたけど、もうダメージを食らうだけだという判断だった」

そして、はっきりと言った。

「井上と私の間に大きな差を感じたんだよ……」

試合に敗れ呆然とした表情を浮かべるナルバエス 写真/山口裕朗
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