ボクシングWBC・WBO統一スーパーバンタム級タイトル戦(25日、東京・有明アリーナ)で世界4階級制覇に挑む前世界4団体統一バンタム級王者の井上尚弥(30)=大橋=が15日、所属ジムで練習を公開した。
だが、14日に行われた世界2団体統一王者スティーブン・フルトン(28)=米国=の公開練習でシャドーボクシングがわずか40秒で終了したことから、大橋秀行会長がシャドー開始30秒でストップを指示。大橋会長は「申し訳ないけど…。もう試合は始まっているから」と説明し、緊張感を漂わせた。
それでも、公開練習前に取材に応じた井上尚弥自身からは充実感がみなぎっていた。「久しぶりの挑戦者という立場だし、過去イチ気合が入っています。スーパーバンタム級で体重のリミットが1・8キロ上がって、パワーだけでなくスピードも上がった。バンタム級では過酷な減量で筋肉を削っている部分がありましたから」
試合展開については明言を避けたが、王者フルトンが賢く戦うと話していたことについて言及。「頭脳戦にはなると思う。スピードとパワーも重要だけど、大事なのはフルトンより考えること。一瞬ミスした方がペースを持って行かれると思う」と、高度なチェスマッチを予告した。
井上尚弥24戦全勝(21KO)、フルトン21戦全勝(8KO)の全勝対決。階級を上げての初戦で階級最強と目される王者と激突することもあり、25日は全世界が注目するカードとなっている。
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