ピッチクロックの導入により試合時間が約30分ほど短縮され、4球団がアルコールの提供を6回から8回まで延長したことを受け、フィリーズの左腕マット・ストラーム投手(31)は、ファンの酔いが覚めるまでの十分な時間が確保できず、事故のリスクが増えると警鐘を鳴らした。13日、ESPNなど複数の米メディアが伝えた。

メジャーでは通常アルコールの提供は6回までとなっているが、時短によりダイヤモンドバックス、ツインズ、レンジャーズ、ブルワーズが販売時間の延長を決めた。これに対しストラームは「アルコールの販売を6回までにしたのは、観客が安全に運転できるように酔いを覚ます時間を与えるためだよね。試合が早く終わるのだから、常識的に考えれば、6回までに戻して運転する前に酔いざましの時間を与えるべきでは」と、ポッドキャストの番組で指摘した。

米国では血中アルコール濃度0・08%(ユタ州では0・05%)までの運転が認められており、目安はアルコール1杯につき1時間の間隔が必要とされている。ストラームは「8回までアルコールを提供すれば、22分前にビールを飲んだ人たちが運転することになり、ファンや家族が危険にさらされる」と主張した。