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Wednesday, December 14, 2022

ワールドカップ:モロッコ戦騒乱警戒、フランス・ベルギーで異例の街頭警備…移民「旧宗主国に一泡吹かせる」 - 読売新聞オンライン

 【ブリュッセル=酒井圭吾】サッカー・FIFAワールドカップ(W杯)の準決勝で、モロッコと旧宗主国のフランスが14日夜(日本時間15日未明)、対戦する。モロッコ系住民が多いフランスやベルギーでは、これまでの試合でもサポーターが興奮して暴徒化するなどした経緯があり、試合後の騒乱を防ぐため、異例の街頭警備態勢を敷く構えだ。

 フランスは1907年にモロッコに軍事侵攻し、12年に植民地化した。モロッコは激しい独立闘争後、56年に独立を果たした歴史がある。現在もフランスには、約100万人のモロッコ系住民が住む。フランス語圏のベルギーでも最も多い移民はモロッコ系で、アフリカ勢として初の4強に進出する偉業を果たし、歓喜に沸いている。

 モロッコ系移民でベルギー在住の警備員アユブ・アルゲドさん(65)は「準決勝は仕事を休んで夜の試合に備える。旧宗主国に一泡吹かせるのが明日だ」と興奮気味に話した。

 警戒されるのは、試合結果による一部の暴徒化だ。モロッコが11月27日にベルギーに勝利した際は、ブリュッセルで一部のモロッコサポーターが暴徒化し、警官隊の催涙弾が飛び交う騒ぎとなった。12月10日の準々決勝で、フランスとモロッコがいずれも勝利した際にも、パリ中心部で約2万人が集結し、警官隊がモロッコサポーターに催涙弾を発射する動画がネット上に出回った。

 フランス政府は不測の事態を警戒し、パリ市内外にそれぞれ、警官隊5000人を配置すると発表した。在ベルギー・日本大使館は13日、在留邦人に緊急警戒メールを送り、外出を控えるよう呼びかけた。

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