104年ぶり投打「ダブルダブル」の快挙が、まもなく達成されようとしている。エンゼルス大谷翔平投手(28)が22日、敵地ブレーブス戦でメジャー自己最多の10勝目を懸けて先発する(試合開始は日本時間23日午前8時20分)。打者では19本塁打を放っており、「2桁勝利、2桁本塁打」到達なら、1918年ベーブ・ルース(レッドソックス)以来。ルースは同年13勝、11本塁打を記録し、キャリア唯一のダブル2桁をマークした。

待ち受けるのは、昨季ワールドシリーズを制したブ軍。今季も56勝38敗でナ・リーグ東地区2位につける難敵だ。リーグ1位147本塁打の破壊力を誇り、大谷は米5年目でブ軍とは初対戦。ともに球宴に出場したアクーニャとコントレラス、大砲スワンソンら主力の多くとも初顔合わせになる。相手先発の右腕モートンとは、同投手がアストロズに所属していた18年4月24日に1度投げ合った。その試合で大谷は6回途中4失点で勝敗は付かなかった。

46本塁打を放った昨季は、20登板目の9月10日のレンジャーズ戦で9勝目をマーク。しかし、残り3試合で好投も大記録を逃した。今季は投手成績がさらに向上し、16試合目で記録達成のチャンスを迎えた。特にここ6試合は防御率0.45と相手を圧倒し、6連勝で一気に王手をかけた。

9勝目を挙げた14日アストロズ戦後には、「ピッチャーとしてはシンプルに毎回毎回ゼロで抑えていく。あんまり先のことを考えずに」と、自然体で臨むとした。ブ軍はルースが1935年に所属した最後の球団。当時はボストンに本拠を置いていた。元祖二刀流がキャリアを終えた古巣から、歴史的な1勝を刻む。

★大谷が狙う記録

◆5試合連続2桁奪三振 95年野茂(ドジャース)が記録した日本人最長の4試合を更新。

◆7戦7勝 昨季は8連勝を記録しているが、勝敗なしを挟まずに7戦7勝すると20年ダルビッシュ(カブス)に並び日本人最長。

◆7月までに2桁勝利 16年に11勝した岩隈(マリナーズ)以来、日本人6年ぶり。

◆対戦27球団目 ブレーブスとはメジャー移籍後初対戦。これでエンゼルス以外で対戦がないのはカブスとブルワーズの2球団。