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Wednesday, February 9, 2022

「親の負担額は推定数千万円」2人の娘が北京五輪に出場する45歳父親の喜びと苦悩 - BLOGOS

北京五輪のスノーボード・ハーフパイプでは男子の平野歩夢選手が3大会連続のメダルが期待されているが、女子にも有望株がいる。冨田せな、冨田るき姉妹。45歳の父親が、2人の娘が同時にオリンピアンになったことで味わった至上の喜び、そして苦悩とは何か。父親と高校時代に同学年だったスポーツライターの酒井政人さんが取材した――。

姉のせな(右)と妹のるき姉のせな(右)と妹のるき - 写真提供=家族

「あいつ今、何してる?」高校の同級生は北京五輪選手の父だった

人生、何が起こるかわからない。それは、自分にも言えるが、旧友についても言える。先日、筆者の高校時代の同級生が現在開催されている北京冬季五輪の日本代表の父親になっていたことがわかった。

スノーボード・ハーフパイプ日本代表(※)女子選手は4人。そのうちの2人は、22歳の冨田せな(アルビレックス新潟)と20歳の冨田るき(チームJWSC)の姉妹だ。

※半円筒状の雪上を滑り、ジャンプやターン・宙返りなどの技で得点を競う。男子代表は戸塚優斗、平野歩夢(2014年ソチ、2018年平昌2大会連続銀メダル)など。

2人の父親である冨田達也(以下、冨田、45歳)と、筆者は同じ愛知県の高校の陸上部に在籍し、冨田は三段跳び(県大会1位)、こちらは長距離を専門としていた。結局、2人とも目標のインターハイ出場は逃したが、連日練習で汗を流し切磋琢磨(せっさたくま)した仲だ。

当時は携帯電話が普及しておらず、SNSもない。高校卒業以来、会うことはなかったが、ふと思い立って先日、メッセンジャーを使って27年ぶりに連絡を取ってみた。

冨田は、新潟県にいた。結婚し、2人の娘がいて……おまけに2人ともオリンピアンだという。普通の父親では一生味わうことができない最高の喜び、そして苦悩を語ってくれた。

「スノボ選手に育てるつもりはまったくなかった」

冨田は高校卒業後、名古屋にあるスポーツ専門学校に進学した。当時はスノボ全盛期。その魅力に冨田はとりつかれた。専門学校卒業後は、新潟県妙高市にあるスキー場完備のリゾートホテルに就職する。仕事の合間にスノボを楽しむ生活が始まった。同じ趣味を持つ専門学校時代の同級生と結婚。ふたりの間に生まれたのが「せな」と「るき」だ。「響き」が気に入ったのと、「英語圏でも呼びやすい名前」ということで名付けたという。

「就職先がスノーボードをやれる環境だったから余計にハマったんだよね。大会に出たこともあるけ ど、上を目指してということはなかった。夫婦共通の趣味だったから、仕事の合間に順番に滑っていて、娘たちは赤ちゃんの頃からゲレンデにいたんだよ。スノーボードの選手に育てるという気持ちはまったくなくて、純粋に一緒に滑れたら楽しいかな、と」

せなとるきは3歳からスノボを始めているが、ふたりとも当時の記憶はないという。スイミングと機械体操も幼少の頃から習っていた。そのなかで特に興味を示したのがスノボだった。冬季は毎日のように滑るという抜群の環境のなかでグングンと上達。スノボ大会の最高峰である「Burton US Open」や「X Games」などをテレビ観戦するようになり、小学生の高学年くらいからスノボ選手として活躍する夢を抱くようになったという。

「2人とも上を目指したい気持ちが強くなってから、そのための環境を整えるようにサポートするようになった感じかな。ガチガチに練習させるようなことはなくて、ゲレンデに行けば一緒に楽しんで滑っていたよね。技術的なことでいえば、こんな技がしたい、というときは一緒に考えたりしたよ。ただ専門のコーチに教わるなど大人と接する機会が増えてからは、挨拶や礼儀の大切さだけは伝えていた」

両端が両親、中央右が姉のせな、同左が妹のるき両端が両親、中央右が姉のせな、同左が妹のるき - 写真提供=家族

冨田はハードルを上げすぎると負担になると考えて、「目の前の目標をちょっとずつ上げていく」というスタイルで娘たちの夢をアシストした。せなは中学1年時に、るきは小学6年時に競技団体のプロ資格を取得。その後もキャリアを積み上げて、ナショナルチームに選ばれるようになった。

小さい頃は、両親と共にゲレンデでスノーボードを純粋に楽しんでいた姉妹は、次第に、ハーフパイプを使ったエアの高さや、スピン(回転)の難易度・完成度・独創性を高め、技のレベルを磨くアスリートへと進化していったのだ。

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