◆東京五輪 開会式(23日、国立競技場)
現役の看護師で、ボクシング女子ミドル級で東京五輪出場を目指した津端ありさ(27)=ライフサポートクリニック=が式典で主役を演じた。
感染症が拡大する前から、津端は医療現場の最前線でコロナと闘いながら、五輪を目指した。今年5月の五輪最終予選では最後のチャンスをかけて出場切符を狙っていたが、コロナ禍で大会が中止となり、夢の舞台への挑戦を断たれた悲運のアスリートらの一人となった。世界中で同じ境遇を持つアスリートたちの象徴的な存在として、開会式の式典に抜擢された。
国立競技場に花火が打ち上がった直後に登場した。演じた役は、暗闇の中でランニングマシンに乗り黙々とトレーニングをしている女性アスリート。津端を取り囲むように、プロジェクションマッピングの映像で四季の移ろう様が描かれ、主人公の津端以外にも、孤独なアスリートは世界中に存在すると伝えるかのように、あちこちにトレーニングをする選手らがぽつぽつと現れ、目には見えないつながりを訴えた。オンラインでのつながりなど、技術の進歩による新しいコミュニケーションのあり方を、ダンサーらがロープを複雑に絡め合って、不安や葛藤など選手たちを襲う心の内を表現した。
◆津端ありさ(つばた・ありさ)1993年6月9日、埼玉・所沢市出身。28歳。母はタヒチ人で父は日本人。専門学校を経て看護師になり、西埼玉中央病院に勤務した後。スポーツ歴はバスケットボール。ボクシングは2年前にコサカジム(所沢市)で始めた。初の公式戦だった昨年の全日本選手権は1回戦でRSC勝ちし初優勝。史上最短の1勝で日本代表候補に入り、五輪を目指したが、コロナにより夢舞台への道を断たれた。身長171センチの右ボクサーファイター。
【開会式】看護師ボクサー津端ありさ、コロナで五輪機会奪われた世界中のアスリートの象徴として演技 - スポーツ報知
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