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Thursday, July 29, 2021

伊藤美誠の母・美乃りさん 娘の枕元でささやいた「中国に勝てる、中国に勝てる」 - スポーツ報知

◆卓球 女子シングルス3位決定戦(29日、東京体育館)

 女子シングルスの伊藤美誠(20)=スターツ=が同種目で日本勢初となる銅メダルを獲得した。3位決定戦でユ・モンユ(31)=シンガポール=に4―1で勝利。準決勝は孫穎莎(20)=中国=に0―4で敗れたが、混合ダブルスの金に続くメダルとなった。日本は全5種目のうち、この種目で唯一、メダルがなかった。決勝は陳夢(27)=中国=が制した。1日からは3つめの種目の女子団体で再び打倒・中国を目指す。

 * * *

 元実業団選手の伊藤の母・美乃りさん(45)は独特の教育方針で娘を育ててきた。まずは胎児の時から筒をおなかに当て、試合の映像を見ながら解説の声が届くように工夫。2歳で卓球を始め、すぐにボールを打ち返す姿を見てイメージの大切さを再確認すると、NHK「おかあさんといっしょ」と世界王者のワルドナーやパーソンの試合映像を交互に流した。「こういうことができれば世界チャンピオンになれるね」と親子で議論した。

 中国への苦手意識も持たせなかった。伊藤が夜に寝ている時、枕元で「中国に勝てる、中国に勝てる」と毎日のようにささやきかけた。「最初、深い眠りになる時には言わないで、浅い眠りになる時間帯にささやくようにしていた」。当時の日本にとって、ほぼ手が届かないような存在だったが「中国は特別だとか、すごすぎて手が届かないっていうイメージはあまり良くない」。深層意識に語りかけるように、勝ちにいく存在であることを植え付けた。この日は準決勝で敗れたものの、メダル獲得には避けては通れない道だった。

 卓球や生活面でのサポートも手厚い。リオ五輪後からは日本卓球協会にスタッフ登録し、海外遠征にも同行するようになった。洗濯、練習や会話の相手。練習場ではご飯を炊いておにぎりを握り、寒い冬は体が冷えないようにお茶の温かさをキープする。「何をやってほしいと言われる前に、自然と集中できるような準備やサポートがしたい。『ママいたっけ?』ぐらいの空気のような存在でいいんです」と控えめに語った。

 幼少期から、娘に常に求めてきたことがある。「人生は生き残り大作戦。卓球はもちろん、1人の人間として生き抜く術(すべ)を磨きなさい。野生動物に例えれば、このままだったら食べられちゃうけど、どう逃げたらいいのか。相手はおなかがすいてるんだろうか。どういう時に私を狙ってくるんだろう。それを考えることは卓球にも生きる」。女子シングルス初のメダル。過酷なトーナメントで伊藤は生き残った。(林 直史)

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