ボールに逆らわない“らしい一打”で節目のアーチを決めた。巨人岡本和真内野手(24)が史上300人目の通算100本塁打を達成した。4点リードの9回2死一塁、ヤクルト梅野の外角直球を右中間席へ運ぶ4号2ラン。三塁ベースを回ったところで残った感触を確かめるように左手を見つめ「久々にいい感触で打てた」とうなずいた。通算467試合目での到達は球団では原辰徳(現監督)に次ぐスピード2位の記録で、松井秀喜より1試合早い達成となった。

有言実行で結果を出してきた。橿原磯城シニア(奈良)に所属した中学時代、チャンスで打席に向かう前に「打ってくるわ。かましたる。これでヒーローやな」とよく宣言し、本当に打った。「打つ」という強い思いを口に出すことで、自身を奮い立たせた。智弁学園3年時の奈良県大会決勝では、同シニアの同期が観戦に訪れ、試合前にスタンドから「負けたらしらんぞ」とちゃかされた。「まあ見とけ」と言い返すと、左翼越えの特大弾をかまし、甲子園への切符をつかみ取った。

この日は先制打を含む4安打5打点と大暴れで記録に花を添えた。1月の自主トレ時に掲げた今季の目標は3年連続のリーグ優勝と日本一。「チームの勝ちにつながる一打が打てるようにやっている。どんどん続いていけばうれしい」。主砲が有言実行でチームを頂点へと導く。【久永壮真】

▼岡本和が梅野から今季4号を放ってプロ野球300人目の通算100本塁打を達成した。初本塁打は15年9月5日DeNA戦(横浜)で砂田から。24歳9カ月で到達は14位の年少記録となり、出場467試合目は日本人選手11位で、巨人では84年原の453試合に次いで2位。高卒選手としては87年秋山(西武)89年清原(西武)55年中西(西鉄)に次いで全体でも4位、セ・リーグの高卒選手では最速100号だ。岡本和はプロ3年目まで35試合しか出場していないため、2年目から全試合出場の松井(巨人)に年齢は負けたものの、ペースでは松井より1試合早かった。

▽巨人原監督(岡本和の通算100号達成に) あと400本、500本を目指してほしいね。

▽巨人ウィーラー(テームズに代わり3回途中の守備から出場。同点の9回に2号決勝ソロ) 大振りしないようにコンパクトなスイングを心がけた。いい一打になってくれてハッピーだよ。

▽巨人梶谷(9回1死二、三塁、駄目押しの4号3ラン) 『どうかな』という手応えだったが、走りながら願っていた。入ってよかった。

▽巨人畠(中5日で先発も4点のリードを守れず3回途中6失点で降板) 初戦を任せてもらいながら先発としての役割を果たせず悔しいですし、チームに申し訳ないです。

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